◆コロナが落ち着き、帰省が再開

 しかしコロナによる規制が落ち着いた今夏は、お盆の帰省が再開しました。

「夫が『お盆と正月くらいは顔を見せに行きたい』と言い始めて。私もそれは当然のことだと、頭では分かっているんですけどね……」

 帰省先の香川県へは新幹線で片道5時間ほどの距離。香織さんたちの住む神奈川県からは少し遠いため、一度帰省すると短くとも3日間は滞在することになるそうです。

◆暖かい出迎えに感謝

 帰省すると、玄関から出てきた義両親が夫と香織さんを笑顔で出迎えてくれます。

「帰省して出迎えてくれる時はいつも、『ああ来て良かったな』と思うんです。私たちを歓迎してくれているのが伝わってきて」

 コロナ禍明けで数年ぶりに会った義両親は、以前より白髪が増え、背中が丸く小さくなったような気がしたそう。

「義両親に会うのは4年ぶりかな? 義両親の姿を見て、時の流れを感じました」

 帰省する2人のために、義母は布団カバーの糊付けをし、義父はスーパーで特上の寿司を購入してお昼を待ってくれたと言います。

 しかし、香織さんが温かい気持ちになったのはほんの束の間のことでした。実家に入ると、香織さんが苦手な義両親の険悪な空気感が漂ってきます。