55歳以下のミリオネアで「株離れ」が加速?
こうした背景から、ミリオネアの投資戦略にも変化の兆しが表れている。
株離れは若い世代のミリオネア投資家に顕著に見られ、中でも55歳以下の38%が 「現金・MMA(米銀行および貯蓄貸付組合による高利回り金融商品口座)・CD(譲渡性預金)・米国財務省短期証券・貯蓄口座といった短期投資を増やす」ことを検討している。
しかし、投資可能資産500万ドル以上のミリオネアの34%は、「短期持ち株を増やす」と答えた。
また55歳以下のミリオネア投資家35%、及び投資可能資産500万ドル以上の投資家の37%が「国債・債券など確定利率商品の保有を増やす」考えだ。
若いミリオネアは現金が必要?
ニューヨークを拠点とする金融コンサルティング企業T Bone Fide Wealth のダグ・ボーンパース社長は、「55歳以下のミリオネアが短期の現金を増やす必要がある」との見解を述べている。上の年代の投資家に比べ、子どもの教育費を含む様々な経費が必要となるためだ。
ボーンパース社長はこの年齢層が2008年の金融危機から学び、多少なりとも手元資金を保有していると推測しており、ミリオネア投資家が手元資金をいつまで保有するか、疑問を唱えている。
ボーンパース社長同様、ファイナンシャル・アドバイザーなど専門家は、短期投資の増加を「裕福な投資家がより良い買いの機会を待っている」と見ている。若い投資家は国際株式 やオルタナティブ投資を維持、あるいは増やす可能性が高い。
また、現金保有と投資保有の区別をつけるようにとアドバイスしている。例えば、100万ドルの個人退職勘定のうち15万ドルを現金で保有するのは多すぎる。結果として、手にするリターンが少なくなってしまう。
市場情勢と資産のバランスを上手くとりながら、賢く投資したいものだ。
文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online
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