なぜ、今回のバス旅は物足りなかったか?
言っても、今回はかなり簡単なミッションである。4日目は、大きな波乱もなかった。
強いて言えば、バス乗車中に3人全員が遠慮なく寝る前代未聞のシーンが登場したくらい。前シリーズまでは太川か羽田が必ず起きていたから、メンバー全員が寝るというミラクルは今回が初めてだったと思う。
そんな“らしさ”を経て、4日目の午後4時26分に一行は野島埼灯台にゴール! 栄えある初回は、3人のメンバーの笑顔で終了した。
かなり期待して視聴した新シリーズだったが、感想としては“仲良し女子旅”に終止し、ぬるすぎた気がする。我々のようなバス旅ファンは、ギスギスの瞬間を期待しているからだ。だから、物足りなかった。
お互いを気遣いつつ、探り探りな感じは女子旅っぽくもあった。ただ、遺恨を残さないキャスティングで置きにいきすぎた感は無きにしもあらず? 腹黒さや、笑顔の下にあるドロドロの部分が出ないと、女性でのみでキャスティングする意味はあまりない気がする。正直、「別の番組を見ている?」と思うくらい今までとは違う内容だった。
性格のいい人ばかり揃えるのではなく、毛色が違う人を混ぜたほうが絶対におもしろい。協調性があり、感じのいい人ばかり揃えても、イレギュラーなおもしろに出くわさないのだ。端的に、オチ担当が必要だ。とはいえ、安直に芸人を入れるのも違うと思う。わかりやすく言うと、“女性版・蛭子能収”がいてほしい。もちろん、簡単な話じゃない。蛭子のような、憎めないクズ芸能人は希少な存在だからだ。実は、今までのバス旅は初代(太川&蛭子)も二代目(羽田&田中)も絶妙なバランスだった。
もし、このメンバーのまま続けるとしたら、鍵になるのは赤江。ラジオで発揮していたポンコツっぷりを、バス旅でも引き出すしかない。