叶井 だって、娘はオレとそっくりだもん。
倉田 結局、好きなことしかやらないってことなの、人間は。料理も全然できないんだけど、ちっちゃい頃に工作教室とかあるじゃないですか。そこで、ピザ教室、クッキー作り教室、貯金箱作り教室があったら、必ず貯金箱のところに行く。食べられもしないものを選ぶ子だったんです。私だったら絶対ピザかクッキー。で、実際そういうタイプだから料理は好きなんですね。でも娘は全然興味ないから、まったく料理できない。する気もない。
叶井 家事はやらないよね。
倉田 うん。でも、ルーティンでやってることがある。ベッドの布団をきれいに畳んで、ぬいぐるみをいつも2つ、同じ向きに並べてますね。毎朝、めんどくさがらず、それを同じようにやってる。私だったらやらないもん。夜になったら同じようにぐちゃっとしちゃうんだし、布団なんかめんどくさくて畳んだりしないけど、そういえばやってるね。
叶井 自分のことだけね。
倉田 それと、父ちゃんから受け継いでほしくないと思ってて、受け継いじゃってることはあります。娘は結構かわいいし、頭も良くはないけどすごく悪くもないし、運動神経はいいし、性格もすごく穏やかで、本当にいい子だって親バカながら思ってますけど、ひとつだけ。字がめちゃくちゃヘタなの。
叶井 それもオレと一緒だよ。オレが見てもヤバいと思う。
倉田 だから、やっぱりあんた似だね。
(構成・撮影/新越谷ノリヲ)
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