◆従来の朝ドラ主題歌とは一線を画す筆圧の強さ

 実際、軽快なテンポの中に米津節とも言える細かな部分転調や瞬間的な不協和音が織り込まれています。口ずさめる親しみやすさと高度なミュージシャンシップのせめぎ合いは、他の追随を許しません。

 そして、怒りがモチーフになったと言うように、歌詞における筆圧の強さも、従来の朝ドラ主題歌とは一線を画している。

<したり顔で 触らないで 背中を殴りつける的外れ

 人が宣う地獄の先にこそ わたしは春を見る>