◆露出がすくなくなった印象
それがどうだろう、『マッサン』冒頭の老齢姿を見て以来、印象はガラリと変わった。同作以後、玉山は加速度的に露出がすくなくなり、世間から身を潜めるようになったように思うのは気のせいだろうか。まるで老齢の者としてゆっくり歩調を緩めるように。
ドロンが30代を超えたあたりからギャング映画でダンディを追求し始めたように、ニヒルな若々しさではなく、落ち着いた大人の余裕として映る自分の姿を玉山も目指し、適役を求めたのか。
そんな折、オーディションで得たのが、『ルパン三世』の次元大介役だった。これこそ玉山が憧れた大人の極地への第一歩。同世代の小栗旬の渋さ以上に急激にアダルトな雰囲気をまとわせ、観客をあっと驚かせた。
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