◆若さそのものが武器。ギラギラしていたゼロ年代
デビュー当時の玉山はどうだったろう。2001年に『百獣戦隊ガオレンジャー』(テレビ朝日)で戦隊ヒーロー役で登場し、ぴちぴちの若さ弾け、ゼロ年代を代表するイケメン俳優だった。
期待の若手として話題作が途切れることはなく、若さそのものが武器であるかのような野心的な様は、例えば『太陽がいっぱい』(1960年)で世界的スターになったアラン・ドロンのようにギラギラしていた。
ゼロ年代の玉山の代表作と言えば、『牛に願いを Love&Farm』(フジテレビ、2007年)だろう。
北海道の牧場を舞台に酪農実習生の青春を描く本作は、金子ありさの脚本によって人物像が鮮やかに浮かび、玉山の好演を後押しした。
基本はクールな二枚目キャラだが、どこか憎めない姿を緩急つけて演じた。同作から年齢を重ね、眉間に皺を寄せるようになっても、天海祐希主演作「BOSS」シリーズ(2009~2011年)では若さを残した色気がやはり魅力的だったのだが。
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