◆格闘技のリングに立った時の“不思議な感覚”

そして、いよいよ試合開始。

「カーーーーン!!!」と会場全体に、ゴングが気持ちよく鳴り響きます。

ピローファイト
相手は私の半分くらいの体重。そう、この大会は体重・無差別級。動ける巨木の恐ろしさを思い知っていただこう……!
会場の席は結構埋まっていたけれど、なぜか緊張しない。ステージ上だけがライトに照らされているので、思いのほか周りの状況が見えないのです。暗闇の中に、リングだけが浮かんでいるような感覚です。そして人は見えないのに、声援だけ大音量で聞こえる。リングはライトに照らされてとても温かくてフワフワしていて。

「人生でこんな体験ができるなんて、滅多にないよなあ」と感動しているときでした。

相手の枕が目の前に飛んできて、とっさにガード。そして怪力(?)で叩き落とします。

危ない、試合中だった。