アーティスト、もしくは芸人やアイドルグループにおいても解散やメンバーの離脱にはファンの不満や悲しみが必ずついて回る。関口の卒業に対しても、SNS上には辛辣な意見がなくはなかった。

 会見を経て、数原や中務をはじめメンバーの口から出た多少ネガティブな発言に対して、SNS上には共感・同調する声があがっている。裏を返せば、彼らは不安や不満を抱えるファンの心情に寄り添うことに成功したということでもある。

 メンバー全員が諸手を挙げて関口の卒業を受け入れ、背中を押すような紋切形のコメントを出すだけでは、寂しさを抱えるファンの気持ちはきっと置き去りにされてしまうだろう。会社としては「円満退社」を強調したい場面ではあったと思うが、あえて作り込まず率直に話すことによって、ファンの溜飲を下げ、結果的に余計なヘイトの種を生まずに済んだのではないだろうか。

 これも、音楽活動だけではなくバラエティ番組にも挑戦し、アドリブ力や空気の作り方を鍛えてきたGENERATIONSの実力というほかにない。

(写真:二瓶彩)
会見場に笑いがあふれるシーンも。(写真:二瓶彩)