◆発信源は、マルチの上位会員
コミュニティ提供の場でもあり、スクールが主催するさまざまなイベントで、学びをアウトプットする機会も設けられている。しかしそうした場が、どうもきな臭い。
「巫女養成スクールの生徒たちがイベントに派遣されてコンパニオンのように扱われたり、そこで酔客からセクハラに遭ったり。スクールで教える内容が一部、適当なものであったり。問題は多々ありますが、いちばん見過ごせないのは、スクール内で蔓延(まんえん)するマルチ商法と疑似科学ビジネスです」
巫女認定のための受講は短期間で終了するが、スクールから認定証を授与された巫女たちは、横のつながりを保ったまま、さまざまな活動に参加している。そのコミュニティの古株メンバーが、某マルチ商法会社の上位会員なのだとか。そして認定巫女たちのあいだで、マルチ商法が広がりつつある。
さらに、効果の怪しげな健康器具を販売する代理店の勧誘もある。
スクールの生徒には、絹江さんの元教え子が複数人いる。絹江さんが起ち上げに関わっているとSNSで知ったことが、参加のきっかけだった。それゆえ「責任を感じ、スクールに関わったことを後悔している」と苦しい胸のうちを筆者に打ち明けてくれたのだ。
元教え子である20代の女性は、巫女養成スクールでマルチ商法会社に登録したきっかけを、こう話していたという。
「商売にそんなにガッツリ関わるつもりはなくて、お小遣い程度の収入になればいいかなってくらいの気持ちです! 私もサプリはよく飲むから、会員価格で変えるならありがたいし」