◆スクール側も野放し状態

巷のマルチ商法も、こうした軽いノリで登録する人は多いだろう。仮に損はしなくても、そうした業者へ個人情報を渡すのは、業界内で共有される騙(だま)しやすい人リストに入れられているようなものだと説明しても、後の祭りである。

「スクール発足前は、運営団体からこんな話も聞いていました。巫女の活動を通じて地域とつながり、生徒たちが手に職を得たり、地域のボランティア的に独居老人の助けになったりするといいね、と。

それには私も、賛同していたんですけどね。ところがどんどん、そんな健全な理念を掲げる場から、かけ離れたものとなっていきました」

巫女資格沼202405
スクールが開催するイベントでは、生徒たちがそれぞれの活動を生かしたブースを設置している。そのなかには、マルチ商法の商品を使ったサービスを紹介するブースや、謎の免疫水の代理店を募集するブースもあった。

まるで狩り場のような有り様であるが、スクールの運営がそれを許しているのだ。