マユの母親・カヨ(臼田あさ美)はマユを連れ帰ろうと歌舞伎町のNPO「NOT ALONE」を訪れます。NPO代表の舞ちゃん(橋本愛)とヨウコさんが勤める「聖まごころ病院」のソーシャルワーカー・はずきさん(平岩紙)、それに児童相談所の担当者という3人の女性が話を聞くと、カヨは全然マユのことがかわいくないんだそうです。マユはカヨが渋谷で援助交際をしているころにできた子で、父親は誰だかわからないし興味もない。今の男がマユを犯していることは知っているけれど、やめさせようとすれば殴られるし、知識がないので福祉とつながることもできない。「家出しててくれたほうが気が楽だ」というカヨに、目の前の“まともな大人”である3人の女も言葉を失ってしまいました。

 そのうちの1人、はずきさんはDVも受けてないし、基本的には医者の娘なので金持ちだし、何不自由なく育ってきましたが、マユと同じ「親に望まれない子」でした。跡取り男子を強く求める医者の家系に生まれてしまった女の子。しかも、一生懸命勉強したけれど医者にはなれなかった。前回まで、はずきさんは跡取りの婿養子をハントしようと婚活に勤しむ様子がコミカルに描かれていましたが、その心中はぐっちゃぐちゃだったことが明かされます。

 さらにぐっちゃぐちゃにされちゃう事態が発覚。はずきさんには、腹違いの妹がいることが父である院長(柄本明)から明かされます。先代から男子を強く望まれた院長はいきつけのジャズバーで出会った駆け出しのシンガーと浮気をして、妊娠させてしまいます。これを聞いた先代は、「男子なら認知して引き取れ」と院長に命じますが、シンガーは院長の子どもを身ごもったまま渡米。アメリカで出産し、現地の医師とともに院長の子を育てるのでした。