◆エンディングでメイキング映像を流しているワケ
本作の特徴と言えば、エンディングにメイキング映像を流していることも挙げられる。その理由として倉地氏は「単純に出演者がめちゃくちゃ仲が良く、『この雰囲気を僕たちしか見られないのはもったいない』と思ったことが大きいです」と回答。
「やはり1クールを経て、出演者の絆が深まっていくのは僕としては本当に嬉しい。『その様子が伝わると良いな』という狙いがあります。また、ドラマ本編はバイオレンスかつセンシティブなシーンが多いです。『エンディングくらいはほっこりしても良いかな』という考えもありました」
また、本作ではCMに入る直前の10~20秒の映像をCM明けに流している。平成のドラマでは珍しくなかった傾向ではあるが、ここにも何かしらの狙いがあるのか聞くと、「深い意味はないです。リアルタイムで視聴している人はわかると思いますが、本作はCMが結構長いです。CM前に何があったのかを伝えるため、CM直前の映像をCM明けにも流すようにしています」と語る。
最後に「基本的には自由に楽しんでほしいです。ただ、上の年代の人は懐かしいシーンが多くあると思いますので、そこを探してもらえたらと思います。一方、若い世代の人にはQの頑張りを見どころにしてもらえると嬉しいです」とメッセージを送った。
動画配信サービスでしか視聴できないような過激な描写を多く見られる『95』。制作陣の挑戦的な気持ちが詰まった本作が、どのようなラストを迎えるのか最後まで楽しみにしたい。
<取材・文&人物写真/望月悠木>
【望月悠木】
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki