◆私は私のままで
しかし、SNSを開けばダイエットをすすめる広告に出会わないことがない。細身こそが正解、そうでなければやせるべく努力をしなければならないというメッセージを受ける社会に生きていると、自分の身体を愛するのはなかなかにむずかしい。
「見た目をとやかく言われたり、女性の見た目はこうあるべきって押し付けられたり……私はそういうときこそコルセットだと思っているんです。反抗心としてのコルセット。くびれを作って曲線の多い身体に見せる、でもコルセットを3秒で脱いだらありのままの自分に戻ります」
コルセットを着けている自分と、つけていない自分とは何ひとつ変わっていないのに。この考えは、元鈴木さんがイベントコンパニオンの仕事をした実体験からきている。
「外見で判断される要素の多いお仕事です。私はオーデションにコルセットをつけていって、見た目ひとつで評価が変わるのをたくさん経験しました。着けても着けなくても、私は私です。本来、私という人間はこれだけ評価されて当然なんだ、と思えるようになりました」