◆趣味は楽しい、仕事は厳しい

「好きなことを仕事にしてるなんて、幸せですね」そんな風にもささやかれますが、「とんでもない」と吉田さんは思っていました。趣味を逸脱して仕事となると、何事も厳しく、苦しいものです。

トップクラスのダンサーからの難しい要望や大口の注文。ダンサーも一流ですから、妥協は許されません。幾度となく手を加え、納期に怯える日々。心身ともに疲弊して、投げ出したくなったことも一度や二度ではないでしょう。

それでも、ドレスを着たダンサー達が踊る姿を眺めたとき、観客の歓声に包まれたとき、吉田さんは夢のような心地になるのだろそうです。

好きなことをあきらめない、年齢のせいにしない。その思いが根底にあるからこそ、吉田さんのドレスそのものが、輝きを増すのかもしれませんね。