◆彼を突き飛ばした理由は防寒スタイル
Yさんは、大丈夫? と白湯の入ったマグカップを紗子さんに渡しました。
「私はあまりの恥ずかしさに、白湯を飲みながら泣いてしまって…するとYさんがキスしてくれて『良かったら僕と付き合って欲しい』と言ってくれたんですよ」
こんな醜態をさらしたのに告白してくれるなんて…と感激しているとYさんのキスがだんだんエキサイティングしてきました。
「気持ち的には全然OKだったのですが…ある事を思い出して、ついYさんを突き飛ばしてしまったんです…」
実は、紗子さんのワンピースの中身はベージュのヒートテックに毛糸のパンツをはいて、身体の前と後ろに4枚カイロを貼るという防寒スタイルだったそうで…。
「まさか今日こんな事になるなんて思ってもいなかったし、なれないワンピースで寒くて…いきなり毛糸のパンツにカイロだらけのヒートテックなんて見られたくないじゃないですか!」
すると、拒絶されたと思い込んでしまったYさんは『ご、ごめんなさい!!』と頭を下げると荷物をかき集めて玄関の方に走っていきました。
「とにかく誤解を解かなくちゃとあわてて『違うの、違うの!』と引き止めたのですが、Yさんは私の手を振りほどくとドアを開けて出て行こうとしたので、必死だった私はつい…」