東京でバリバリ働いていた妊婦と、大学を辞めてプーになっちゃった妊婦。片方はすぐに妊婦じゃなくなって、片方は数カ月後にママになった。この時点ではどっちが幸せって話じゃないけど、きちんと具体的なビジョンを持って幸せに向かって努力を積み重ねてきた方が、傷を負っている。容赦のない対比です。
だから弥生さんは、容赦を得るために海ちゃんのママになりたかったんだということを、夏くんに打ち明けました。誰かのママになれば、過去に自分が“殺した”子どもからも容赦が得られるかもしれない。そして、カフェイン入りのコーヒーを飲みながらママになりたいと思っている自分の傲慢さにまた傷ついてしまう。
大人たちがなんかやってる中、もっとも容赦がないのが海ちゃんです。大人の過去なんて海ちゃんは知らんし、関係ないからな。夏くんには「なんか傷つけること言ったんじゃない?」とか言ってくるし、弥生さんには電話かけて「ママじゃないからダメなの? 海のママじゃないから夏くんと一緒にいれないの?」「海のせい?」と詰め寄ります。ついでに、水季と仲良しだった図書館勤務の津野くん(池松壮亮)にまで「津野くん、なんで前みたいにいっぱい会えないの?」とか聞いてくる。もう全方位的な無差別絨毯爆撃です。大人たちは血の涙を流すしかありません。
そうして心を焼き払われた弥生さんが、おかげですっきり水季の祭壇に手を合わせたところで、第5話へ。予告では夏くんのママ(西田尚美)が、なんだか荒ぶる様子が見られました。そうだ、本人たちだけじゃなく、そっちのケアも必要なんだ。弥生さんを「堕ろしな」って突き放した冷酷ママとも、今後なんかあるんだ。
ああー怖い。来週もTVerの再生ボタンをクリックする指は重くなりそうです。