これから株式投資を始める方は、まず口座を開設する証券会社を決めないといけません。そして、投資において知っておくべきポイントをおさえておくことも重要です。

そこで今回は、株式投資で知っておくべき7つのポイント、FPおすすめのネット証券をランキング形式で5社紹介します。

株式投資で知っておくべき7つのポイント

ここでは、株初心者が投資を始めるにあたり知っておきたい7つのポイントを紹介します。

ポイント1:株式投資で利益を得る方法

株式投資で利益を得る方法は「キャピタルゲイン(値上がり益)」と「インカムゲイン(配当金)」の2種類があります。

キャピタルゲイン(値上がり益)とは、株を購入した後、その企業の「株価」が上昇し、上昇したタイミングでうまく株を売却した際、上昇した株価の分、得られる利益のことをいいます。

一方、インカムゲイン(配当金)は、株式を売却しなくても得られる利益のこと。企業が順調に業績を上げていけば、所有する株の数量に合わせて「配当金(インカムゲイン)」が配られます。成長する企業の株を所有しているだけで、定期的に配当金を得ることができます(年1回、2回の企業が多い)。

ポイント2:株のリスク

株は企業の業績だけでなく景気や災害など多くの要素に影響されるので、価値が下落する場合もあります。価値が下落すると配当金がなくなることもあり、実質的に株価も下降するのでその時点で手放す場合「キャピタルロス」つまり売却により損失を被ってしまいます。これを「値下がりリスク」といいます。

株価が下がるだけならまだしも、万一企業自体が倒産してしまった場合、株そのものの価値がなくなることもあります。

ポイント3:1万円から買えるミニ株とは

実は、1万円以内で株を買える方法が存在します。その方法は「ミニ株」を利用することです。

株式は、銘柄によって取引の単位が決められていて、これを「単元株」といいます。多くの株式は、100株単位で取引しています。この場合、一株3,000円の株式を買うのであれば、30万円が最低限必要となります。

しかし、「ミニ株」を利用すれば、1株単位で株式を購入出来ます。株初心者はまずはミニ株から始めるのもよいでしょう。

ポイント4 株ってギャンブル?

1万円以内で株が買えるとはいえ、株は普通預金に比べればハイリスク・ハイリターンであるため、「ギャンブルと同じではないのか?」と考えるかもしれません。

しかし、ギャンブルは予想ができない要素が非常に多いのに対し、株はきちんと予想を立てることでリスクを最小限にすることができます。つまり「偶然に」株価が上昇するのではなく、何らかの気配や理由がある上で株価が上昇するのです。

株式投資は決してギャンブルではなく、根拠のある投資手段です。

ポイント5:口座開設から購入(約定)までの流れ

【1.資料請求】
まずは証券口座開設から。気になる証券会社があれば、資料請求を行いリサーチしましょう。

【2.口座開設】
ネットで株式投資を行うのなら、手数料が安いネット証券会社がおすすめです。ネットで口座開設の手続きをすれば1週間程度で申込書が郵送されてきます。署名・捺印して本人確認書類を添付して返送し、後日送付されるIDとパスワードを用いて、証券会社のマイページにアクセスしましょう。

【3.入金】
株式投資を行うために、所有する証券会社の口座に資金を入金しましょう。提携している銀行からの入金であれば無料になることもあるので確認しておきましょう。

【4.買いたい株の選定】
証券会社のマイページから、購入できる株の銘柄の一覧を見ることができます。購入したい株を決め、入金済みの資金を考慮にいれつつ数量を設定しましょう。

【5.注文】
購入する銘柄と数量を決定したら、注文しましょう。即時注文と株価指定での注文方法があるので、時期と価格を見て考えましょう。

【6.約定(やくじょう)】
注文が成立することを「約定(やくじょう)」と呼びます。約定されると取引履歴に表示されるので、内容に間違いがないかを確認しましょう。

ポイント6 上昇銘柄の見極めに役立つツール、情報収集先

  • 専門家の意見から予想を立てる
    各証券会社では口座開設者へのサービスの一環として、独自の株式のトレンドの分析や、著名なアナリストやトレーダーの予想などを提供していることが多くなっています。これらをしっかりと読み解くことで、期待の銘柄などを幅広い視点で分析することができます。

  • 証券会社のツールを使う
    証券会社のツールを利用すれば、投資に必須の情報だけでなく日常的にも利用するとお得な情報を取得出来ます。例えば、 楽天証券 のマーケットスピードを利用すれば、「日経テレコン(楽天証券版)」が利用できます。

ポイント7 株式投資にお金はかかる?売買手数料とは?

  • 手数料(税込)
    株式を購入する場合、各証券会社によって異なる手数料がかかります。総合証券では人件費や店舗運営などのコストが発生し、手数料も自ずと高くなります。ネット証券は、株式購入までをオンライン上で完結させることができるため、総合証券のようなコストがかからず、手数料が非常に安くなっています。

  • 情報収集ツール
    情報収集のツールで最も有名なのが「会社四季報」です。上場会社の概要や株価データ、業績の詳細が掲載されており書店でも購入できます。毎月1,080円でオンライン上から最新の情報を読むこともできます。

各証券会社では無料で使用できるツールが多く提供されているので、これらをうまく利用すれば、ネット証券でも購入するための判断材料を集めることが可能です。

FPおすすめ ネット証券4社を比較、総合ランキング

口座を開設する証券会社選びのポイントは「手数料」と「選択肢の多さ」です。この2点を総合的に考えたおすすめランキング4社をまずはご紹介します。

それぞれ特徴を詳しく見ていきましょう。※いずれも2020年6月16日時点の情報です。

1位:SBI証券 手厚いサービスでダントツの首位!

株式手数料
※1取引ごと
投信の取扱い 非課税制度 外国株
・最低:55円
・最高:1,070円
・2,648本
販売手数料無料
・一般NISA
・つみたてNISA
・iDeCo

9カ国
(米国、中国など)

 

【FPおすすめポイント】商品数も多く、選択肢が充実

・投資信託の取り扱いが豊富
- 非課税制度は3つすべて用意
- 外国株式は10社で最多の9ヵ国
- 株式は1日50万円までなら無料で取引できる(アクティブプラン)
 ※50万円未満の取引でも、いったん手数料が取られ、翌日返還される

10社の中で最もおすすめのネット証券はSBI証券です。豊富な投資信託取り扱いに充実したサービス内容、また50万円までなら無料で株取引できる定額プランが決め手になりました。

投資初心者は、まずSBI証券に口座を作ることをおすすめします。
 

2位:楽天証券 投信の取り扱い数No.1 楽天ポイントも魅力

株式手数料
※1取引ごと
投信の取扱い 非課税制度 外国株
・最低:55円
・最高:1,070円
・2,667本
販売手数料無料
・一般NISA
・つみたてNISA
・iDeCo
6カ国
(米国、中国など)

 

【FPおすすめポイント】投資信託なら楽天証券

・投資信託の取り扱いは10社の中で最多
- 非課税制度は3つすべて用意
- 株式は1日50万円までなら無料で取引できる(いちにち定額コース)
- 投資信託を楽天カードで購入できるなど、楽天ポイントが貯まりやすい

 
楽天証券は投資信託の取り扱い数が10社の中で最も豊富。株式も、1日50万円までなら無料で取引ができます。充実したサービス内容といえるでしょう。 楽天証券の大きな魅力は、投資信託の積立に「楽天カード」が利用でき、買い付け金額の1%分の楽天ポイントが貯まることです。投資信託の手数料はすべて無料ですから、ポイント分がお得になります。 

3位:松井証券 50万円までの株取引ならいつでも無料

株式手数料
※定額プラン
投信の取扱い 非課税制度 外国株
・最低:0円
・最高:10万1,000円
・1,254本
・販売手数料無料
・一般NISA
・つみたてNISA
・iDeCo
なし

 

【FPおすすめポイント】50万円までの無料取引はコース変更不要

・株式は1日50万円までなら無料で取引できる
- 投資信託の取り扱いは充分豊富
- 非課税制度は3つすべて用意

松井証券の株式手数料は定額プランのみで、1日の取引金額で手数料が決定します。1日50万円までの株式取引には手数料がかかりません。 

4位:SBIネオモバイル証券 月間の定額サービスはネオモバイルだけ

株式手数料
※月間定額プラン
投信の取扱い 非課税制度 外国株
・最低:220円
・最高:上限なし
なし iDeCo
(SBI証券の受付)
なし

 

【FPおすすめポイント】1株単位で投資するならSBIネオモバイル証券

・株式の手数料は月間の累計取引代金で決まる
- 1株からでも投資ができる(通常は100株単位)
- 1株単位の取引をする方におすすめ

SBIネオモバイル証券は、月間の取引金額で手数料が計算される、ちょっと珍しいネット証券です。

また、1株から株式の売買ができるのも特徴です。株式投資は原則100株単位で取引を行います。この100株を「1単元」といい、100株未満の取引はできない、あるいは高めの手数料が設定されているネット証券が多い中、SBIネオモバイル証券は単元未満株の取引でも手数料が変わりません。

 

取引ごとにネット証券口座を複数持つという選択肢も

ネット証券はどれも同じように見えるかもしれませんが、比較してみると少しずつ違いがあります。

1日50万円までの取引ならSBI証券、楽天証券、松井証券、岡三オンライン証券が選択肢に、大きな金額での取引なら日産証券(オンライン)やむさし証券トレジャーネットが選択肢になるでしょう。

証券口座はいくつ持っていても構いませんから、取引ごとに専用の証券口座を複数持つという選択肢もあります。違う証券会社でも確定申告を行えば損益通算も行えます。

若山卓也
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。 AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。 AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有
 

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