その後、被害者たちの共通点を見つけ出した五味が冴木に「こいつもこいつも、なんらかの形で子どもを虐待している」と告げますが、冴木は「おぅ……」という微妙な反応。

「この大発見に対するリアクションがそれだけ?」(五味)

「フフッ、いやさすがだなと思ってますよ」(冴木)

 その後、五味さんが「あんたの弟、フジキ町(暴行事件現場)に住んでたよね?」と言い、ここで暴行事件の犯人が弟だというミスリードが入るわけです。重ねて、蓮水突き落とし事件の時間に弟にアリバイがないことも明示され、ますます「弟が怪しい」という方向に誘導していく。

 この後、冴木が車の中で慟哭するシーンがあるわけですが、当時は「弟が……!」というニュアンスでした。でも、このときの冴木の思いは「弟も……!」だったわけですね。見直してみるときれいに回収してる感じがします。

 で、五味さんが防犯カメラの映像を確認して「これって……」で第2話終了。ここでも、この防犯カメラが連続暴行事件現場なのか、蓮水さん階段突き落とし現場なのか曖昧にしています。

 で、今回の第3話で犯人発覚。ドラマは冴木に暴行事件の捜査を命じながら、優先順位の問題に見せかけて冴木と事件の間の距離を必要以上に近づけないよう、注意深く作っていました。ウソもありませんでしたし、見直してみれば伏線だらけ。うまくやってたものですから、原作通りなら冴木が犯人だとは知っていましたけど、「おっと……」ってなっちゃったもんね。

 ちなみに今回、伏線臭いなと思ったセリフは、新人警察官・鈴木の「どんな気分なんですかね、実の父親に、毎日毎日殴られるって」です。どうなることやら。

(文=どらまっ子AKIちゃん)