◆宣孝の器の大きさ
今回のことも、まひろを妻にしたときも、宣孝の器の大きさが際立つ。
年の功というか、これまでの経験値が違うというか。
『光る君へ』における宣孝像は、女性が好き、好いた女性はたっぷり甘やかすというイメージが個人的には強い。仕事も手を抜けるところは抜くし、楽しむところは楽しむ。でも、してはならないところにはきっちりと線を引く。損得計算もする。
まひろのことはかわいいのだと思う。でも、男のプライドみたいなものもなかなかにあったりするのではないだろうか。もっと宣孝が若かったらこうはいかなかったと思うし、まひろも打ち明けられなかったかもしれない。
ただ、見ていてなんとなく安心できてしまうのは、宣孝がまひろを悪く扱うはずがない、と知っているからだろう。それは、初回からのふたりの関係性の積み重ねによるものに違いない。