◆性教育パフォーマーとして活動するまで

クラブイベントに参加するラビアナさん
クラブイベントに参加するラビアナさん
――今の活動を始めたきっかけを教えてください。

2018年2月にデビューしました。当時は社会人2年目で職場と家の往復に嫌気が指し、何か新しいことを始めたいとぼんやり考えていました。そんな時、友人からハロウィンパーティーに誘われ、思い切ってメイクをやってみようと思ったのが今の活動の始まりです。

定時ダッシュして、ドンキで買い漁ったコスメでメイクの練習をしていましたね(笑)。そこで、もともと興味があったヘアメイク、コスチューム、ダンスを組み合わせてみたら、ドラァグクイーン(以下、ドラァグ)であることに気づいたのです。

その後もドラァグの格好でゲイバーやゲイクラブに頻繁に行くようになり、そこで「ドラァグクイーンとしてショーやってみれば?」と言ってもらったことがきっかけで、本格的にデビューすることになりました。

――もともとメイクには興味があったのですか?

今でこそ「メンズメイク」や「メンズコスメ」という言葉が浸透し(表現については問い直す必要はあるかもしれませんが……)、性別関係なくメイクする人が増えつつあります。しかし、当時はそのような環境はなかったですね。

幼少期はお母さんの口紅に憧れて、隠れてメイクしたりしていました。なんとなく自分のやっていることが「ダメなこと」だと思っていたんでしょうね。

――実際にドラァグクイーンとして活動してみてどうでしたか?

最初はドラァグの格好をした自分を鏡で見た時、「この人は誰だ!?」とびっくりしました(笑)。新たな自分を発見し、それに慣れてくると次は周りの自分との接し方について面白さを感じるようになりました。

「ミッキー現象」と呼んでいるのですが、ミッキーマウスに会うと嬉しいように、ドラァグの格好をした自分を見て、普段出さないような感情を出してくれる人がいるんです。すっぴんの時よりもドラァグの時の方が「非日常的」というか。だからこそ、興味を持ってくれる人がいて、みんなとの距離が近い気がします。