このドラマは情報量が多いので、どのシーンのどのセリフが今後の伏線になっていくのか読みにくい作品です。今回は特に、前2話のように1話で解決するエピソードがなかったので、雑多でカオスな印象が強くなっていました。

 そんな中で印象に残ったのは、最後にヨウコさんを襲いに来た白人についてです。あの白人がプッシャーだったことが途中で明らかになって、どうやら悪い人であるという情報は与えられていたけれど、それでもあの夜襲のシーンには、ちょっとびっくりしたんです。

 考えてみれば冒頭からアゼルバイジャン人を半殺しにしているし、いいところなんてひとつもなかったのに、「白人」「パスポート所持」「インバウンド保険加入済み」という情報だけで、ちゃんとした人という印象で見てしまっていた。そして、暴行の被害者であるアゼルバイジャン人を、なんか怪しい人だと思っていた。

 ド直球にこっちの差別意識を顕在化させられてしまって、「ああ……」となってしまいました。ああ……。

(文=どらまっ子AKIちゃん)