◆ついに通じ合った二人…

そして、まひろはようやく素直な気持ちを言葉にする。

この10年、道長を諦めたことを後悔しながら生きてきた。

どうしてあのとき、自分の心に従わなかったのか、と。

道長もまた、まひろを思い続けていたことを伝える。

抱き合うふたり。見つめ合い、まひろのほうから道長に口づけをする。

越前の地で生まれ変わりたいというまひろに道長の心は……。

まひろと道長のシーンはとても美しく、グッと来てしまうのだが、つい倫子(黒木華)にも想いを馳せてしまう。

倫子は倫子で道長に恋焦がれ、妻となり、彼を支えている。

しかし、道長の心の中にはまひろがずっといて……。

この時代に不倫だのなんだの、という話ではないが、妾が何人もいることよりも辛い気がするが……。

道長に別れを告げてまひろは為時とともに越前へ。

しかし、最初から宋人たちがなにやら揉めている様子。そんな中に意味深な雰囲気でたたずんでいる男(松下洸平)が。

どう考えても今後のストーリーに大きく関わってきそうである。存在感がありすぎるが、どのように物語に関わってくるのか、次回以降に注目である。

<文/ふくだりょうこ>

【ふくだりょうこ】

大阪府出身。大学卒業後、ゲームシナリオの執筆を中心にフリーのライターとして活動。たれ耳のうさぎと暮らしている。好きなものはお酒と読書とライブ