──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ
『光る君へ』第25回「決意」では、まひろ(吉高由里子さん)が越前から京都に戻ることになり、かねてよりプロポーズされていた藤原宣孝(佐々木蔵之介さん)に「私は不実な女でございますが、それでよろしゅうございますか」と言うと、「わしも不実だ。あいこである」と返答され、そのまま結婚することになりました。
「私も不実」とは火の玉ストレートすぎますよね。たしかにこの時代の結婚は(特に女性にとって)、愛を実らせた末に待ち構えているロマンティックなものというより、自分の身を落ち着けることができる就職先を見つける感覚に近かったのです。しかし、苦労をするのであれば、惚れてもいない不実な相手ではなく、心底惹かれている相手から苦しめられるほうがマシなのではないか、などと考えてしまいました(次回予告の映像でもさっそく、2人は大喧嘩していましたね)。