お次は新潮の東京・国立で起きた積水ハウスが建てたマンションが突然取り壊しになった“事件”。

 住民からは、国立駅から延びる「富士見通り」から富士山が見えなくなると苦情が出ていたが、施工主の「積水ハウス」はそんなことはお構いなしに10階建てのマンションを建て、今年の7月には住民に引き渡される予定になっていた。

 だが住民に説明もなく、突然、市に対して取り壊しを届け出たのである。積水ハウスといえば、過去にはきな臭い噂も多くあった企業である。

 よもやの、自主的な取り壊しに、メディアも大騒ぎした。

 だが、新潮によると、住民だけではなく全国から批判が寄せられたこともあるが、要は、18戸を売り出したが現在では12戸しか売れていないため、採算ラインを割ってしまっているそうだ。

 それに国立だけではなく全国から批判されていて、社のイメージがさらに損なわれると考えたのだろうというのである。

 10階建て18戸しかない小さなマンションだから、これを壊すことで得られる「信用」のほうが大きいと考えたのは当然の経営判断である。

 だが、国立市はなぜ、マンションが建てられる前に積水ハウス側に「中止」を求められなかったのだろうか。

 一つのちっぽけなマンションが建つだけで、町全体のイメージダウンになる。市は色々理由をつけていい訳するのだろうが、その責任は重いと心に銘ずるべきである。