さて、朝日新聞Digital(6月23日 21時19分)は、文春のオンライン番組に出た菅義偉が、岸田退陣を要求したと騒いでいる。

「自民党の菅義偉前首相は23日、文芸春秋のオンライン番組に出演し、岸田文雄首相について『総理自身が派閥の問題を抱えているのに、責任を取っていなかった。いつとるのか。いつ言及するのか。その責任に触れずに今日まできている』と述べ、9月の自民党総裁選で党の刷新を国民に訴える必要性を指摘した。派閥の裏金事件への首相の対応を批判し、事実上、首相に不出馬を迫り、退陣を要求する発言だ。
菅氏は首相と距離を置く非主流派の筆頭格。発言は反岸田陣営の動きを加速させる可能性がある。番組の冒頭、菅氏は首相の裏金事件への対応をめぐり『政治不信を払拭(ふっしょく)するには、自民党が原点に立ち返って取り組むのが当然だった。それに対しての法案を野党が出した後に自民党案がくるのは、どう考えてもおかしい』と指摘。首相が責任をとっていないことについて『不信感は一般の国民は多いと思う』と述べた」。

 誰を推すかは「決めていない」としながらも、石破茂元幹事長について「期待できる方だ。主張を変えないのがいい」と、評価したというのである。

 岸田内閣の支持率が20%を切ったにもかかわらず、岸田は「続投の意向」を見せていることに、機を見るに敏な菅が「岸田退陣」を要求したということだろうが、誰がどう考えても岸田は終わっている。

 そうなる前に、岸田を降ろして自民党を刷新しなかった「罪」は菅も麻生太郎も同じである。目先を変えれば何とかなる。これほど国民を馬鹿にした発言はない。

 岸田が自分で降りるまでに、どこまで自民党という党が落ち込み、国民の信頼を失っていくのか、岸田政権をとことんまで続けたらいいと、私は考える。

 石破も岸田同様、弱体政権になるかもしれない。今、第一にやるべきは、自民党を下野させ、自民党ではない政権をもう一度つくることであるはずだ。

 本題はそこではない。今週の最後の記事は新潮の「だから小池も蓮舫も嫌われる」という特集である。

 7人の識者(?)たちが辛口で2人をあれこれいっているのだが、私には今一つピンとこない。

 まあ、小池を学歴詐称で刑事告発した元小池側近の小島敏郎のいい分は頷ける。カイロ大卒は偽りだと多くの世間は思っているが、「『嘘なのだろうけど証明できないからしょうがない』と諦めてしまっている。これは大変なピンチです。専制政治とは、有権者による諦めに支配されることで進んでいくのです」(小島)

 自民党と同じように、東京の顔も一足早く変えようではないか。

 小池と「希望の党」で一緒にやっていた若狭勝は、小池から「自分は希望の党から国政に行く」と聞いたという。私は、国政へ出るのは構わないが、都民を踏み台にしてやろうという小池の卑しい魂胆が許せないのだ。

 山口真由信州大特任教授のいう、蓮舫は「弱さを見せろ」という指摘にも頷ける。小池は私生活での弱味がほとんどないようだが、蓮舫は子育て、離婚などを経験している。絶叫型の批判ばかりの蓮舫から、母親として、妻としての「弱さ」をもった蓮舫に変身すれば、少子化問題も有権者の心にもっと響くはずだが、今の蓮舫の攻撃一方の連呼では、有権者は引いてしまうだろう。

 両者の共通点は、親身になって相談にのったり、アドバイスをできる人間が周囲にいないことだろう。

 私は個人的には蓮舫に頑張ってもらいたいと思うが、なかなか厳しい戦いではあるようだ。(文中敬称略)

【巻末付録】

 今週は現代だけ。

「豊田ルナ アフロディーテの挑発」。アフロディーテとは美と愛と性を象徴する女神のことだそうだ。

「南みゆか だって南の海だから……」

 何もいうことはない。