◆定子を取り返した一条天皇

NHK『光る君へ』第24回
そう考えると、内裏にいるのは若者ばかり、か。

体調を崩した詮子(吉田羊)を見舞った一条天皇(塩野瑛久)。定子(高畑充希)との娘が生まれたことを晴れやかな表情で報告する。そして、姫を内親王にすると宣言。その場にいた道長、行成は驚きの表情を見せる。さらに、定子を内裏に呼び戻す、とも。娘の顔も見ず、中宮にも会わずに、このまま生き続けることはできない。ある意味、さまざまなものを賭けた「ワガママ」だったのかもしれない。

トップがそれでは示しがつかないのでは……? と思わなくもない。

でも、一条天皇は大人の欲で幼いころにその地位に就き、大人の勝手で中宮を決められた。いや、当時の結婚を考えると当たり前なのかもしれないけれども。いつの間に、心の拠り所となっていた定子が、また自分の思いとは関係のないところで引き離されることになった。

大人になった一条天皇が自分の力で定子をそばに取り戻したい、と考えても不思議ではない。

ただ、周りからの反発を考えると定子をあっさりと内裏に戻すわけにはいかない。道長と行成(渡辺大知)は知恵を出し合い、定子は職御曹司に入ることに。定子が職御曹司に入ると、一条天皇は政務もおざなりで通うようになる。離れていた時間を埋めようとするかのようだが……。

NHK『光る君へ』第24回
道長の頭が痛くなりそうだ。道長なんて、一番会いたい女性は越前にいるし、その上、自分が知らないうちに結婚が決まりそうだというのに。