──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ

 前回の『光る君へ』第23回「雪の舞うころ」、いつもながらさまざまなトピックが含まれた回でした。今回は筆者の周囲から疑問が出ていた内容について、いくつかお話してみることにしましょう。

 まずは、まひろ(吉高由里子さん)の父・藤原為時(岸谷五朗さん)が、越前国の国司として重要な采配を迫られていた部分についてです。中国からやってきた宋人商人たちが、「日本の朝廷と直接に商いがしたい」と熱望していましたが、なぜ朝廷は、中国との直接的なビジネスを避けていたのか……と疑問に感じる声がありました。