■アスカの未練を触発しましょう
毎回、切なげなシチュエーション、切なげな配置を作ることばかりにご執心なこのドラマですが、今回はハルトと友達に戻ったアスカの未練を大いに触発してみせます。
まずは、仲良し5人組のうちのリコ(長濱ねる)とトモヤ(坂東龍汰)が結婚することになり、龍ケ崎の高校に戻って披露宴で流す再現ドラマの撮影に。ここでアスカは、友達に戻って以来初めてハルトと再会することになります。
未練を断ち切れないアスカは、ハルトの担当だった脳外科医(和久井映見)に相談を持ち掛けます。
「(ハルトとは)友達に戻りました。最初からそうすればよかったんですかね。彼女としてかかわったせいで、たくさん苦しめた気がします」
これ、今さらですかという話なんです。記憶を失った人間に対して「あなたの彼女です」と勝手に宣言して付きまとって、いざ別れるとなっても思い出すのは記憶を失う前のハルトのことばかりだったアスカ。でも、ようやく気付いたんですね。もう以前のハルトではないから、関係がいったん終わるのは仕方がない。今のハルトと向き合うことで、後悔が生まれ、新しい関係を模索し始めている。それは、アスカ自身にとっての成長でもある。いいシーンです。
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