◆3:共感せずにいられない、心に沁みる台詞たち
芦原先生の作品を読んでいると、乾いた心が潤っていく。それは、共感せずにはいられない、繊細な心理描写によってもたらされるものだと思います。
“なんで 皆 自分には 大した価値がないって すぐに 思っちゃうんだろう”
“友達 便利な言葉だな”
“「キレイだね」って 言われるよりも 「かわいい」って 頭をなでられたい 好きな人にだけは”
年齢や性別、生き方や考え方は違っても、登場人物たちが語る心情に、自分自身の心や経験のなかにある想いを重ねずにはいられないのです。「その気持ち、分かる」と共感することで、過去もしくは今の自分を肯定してもらえたような気持ちになりませんか? そんな共感と肯定はとても優しく、まるで包み込まれるような読後感に、疲れた心が癒されるのです。
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