■あくまで、単体としては

 そういうわけで、すごく今回はおもしろかったわけですが、あくまで単体としてはという話です。なんで第8話にこれなんだと思ってしまうんです。

 第6話で物語の縦軸となる「歪な十字架模倣事件」についてギアを入れ、森野とミコさんのイップスの原因について語り出したにもかかわらず、今回ほとんどその流れを無視している。

 森野のイップスについても、まるでごちゃごちゃ言うのは時間の無駄とでも言いたそうに「調子いいんで」の一言ですんなり捜査に参加させてる。

 縦軸が動き出した後に持ってくる話じゃないように思えるんです。

 その印象は前回もあって、なんか「スケジュール都合なのかな」と邪推してしまうのですよ。村上佳菜子やアンミカが稼働できる日が限られていて、クール後半じゃないと出られなかったのかも、とか、そういうどうでもいいことを考えてしまう。

 なんかこのドラマの関係者が一枚岩になってないというか、作り手がリソースを全ベットしてない感じが伝わってきちゃうのよね。それが一番残念な感じです。

(文=どらまっ子AKIちゃん)