◆“性教育反対派”の人たちに思うこと

ラビアナさん
――反対派の人は性教育をどのように捉えているのでしょうか?

あらゆる議論にいえることですが、従来の価値観から変わろうとすることに対して、多くの反対派の人たちはある種の恐怖心を抱いているように感じます。例えば、選択的夫婦別姓でいうと、反対派の人からよく聞くのが「家族の本来の形が崩れる」という声です。

そして、ネットの書き込みを見る限り、選択的夫婦別姓が当たり前になった世界で夫婦同姓を選んだ場合、逆に差別されるのではないかと恐れている人たちもたくさんいるのではないかと感じています。これは性教育にもいえますが、自分の中にある漠然とした価値観がぐらついた時、恐怖心を抱き、否定的な姿勢になるのではないかと予想しています。

――変わらないことで安心感が得られると。

そうですね。知識は力ですが、知識を与えることで問題が浮かび上がり、従来の価値観から変わる動きが発生すると考えます。そのため性教育に反対派の人たちは、知識を与えること・与えられることに消極的になっている印象はあります。

そういう意味では、これはあくまで私の個人的な意見ですが、教育機関でお金や政治の話をしないのも、コントロールしやすい社会を維持するためだと考えられるかもしれません。