◆アダルトビデオを教科書としてしまうことも

ラビアナさん
――TENGAヘルスケアに入社したきっかけについて教えてください。

大学でジェンダーやセクシュアリティについて勉強していたので、それが仕事につながればいいなと考えていました。関心を寄せていたのは医療系だったのですが、なかなか見つからず初めはまったく異なる医療分野の企業に入社しました。

4年が経ち、現在勤務しているTENGAヘルスケアについて知り、「こんな会社もあるんだ」と応募することに。そして、選考を経て採用されました。

――今の会社ではどのようなことに取り組んでいるのでしょうか?

セクシャルウェルネスに焦点を当て、性のお悩みに応えられるようなプロダクトやサービスを提供しています。例えば、性交中の痛みや不快感など性機能に関わるプロダクトから、セクシャルな悩みも含めた妊活に対応するサービスなどです。

海外ではセックスセラピストという職業が存在しますが、日本ではまだ一般的ではないので相談先があまりないのが現状です。なので、私は現在それに関する勉強をしていて、今後は性のカウンセラーや性教育の分野で活動していきたいと考えています。

――最近はどのような性のお悩みが多いですか?

さまざまな悩みがありますが、その中でも特に多いのが童貞に関するものです。掘り下げてみると、AVやインターネットで見るようなものに触れることで、自分の性的な経験がまだ浅い段階にあるのにも関わらず、それを参考として自分に自信が持てないと感じてしまう人がいます。

性について学ぶ場所が限られていたり、性教育がそもそもなかったりすることが、この悩みの一因なのかなと。結果的に性に関する知識を得る場として、AVを教科書代わりに使ってしまうというのはよく聞く話です。