冒頭、頭を打って記憶を失ったハルト(眞栄田郷敦)のモノローグから始まりました。
「昨日、久しぶりに夢を見た。それは、おそらく子どものころの自分で、そこから先にはどうしても進めなかった」
映し出されるのは、ハルトの実家のお好み焼き屋の風景。そこには若かりし頃の両親と、ランドセルを背負った妹の姿もありました。
ドラマには視点というものがあって、この『366日』(フジテレビ系)ではこれまで、記憶を失ったハルトが「いつ」「どれくらい」記憶を取り戻しているのかを、ハルトから発せられる情報をもとに周囲が推察、あるいは医師が診断して客観的に描くということをやってきています。常に他者の視点であり、「ハルトが何を考えているかわからない」ことで登場人物たちの戸惑いや葛藤を生んできたのです。
【こちらの記事も読まれています】