■1週間で23億の融資が集まりました

 会長の用意したリストをもとに営業をかけた海斗くんと大友先生でしたが、結果、大友先生は8社から8億、海斗くんは1社でしたが15億の融資を取り付けることに成功。海斗くんが理事長に選ばれることになりましたが、どうやらこれは大友先生の意図通りだったようです。

 ラストでは、海斗くんが理事長のイスに座って、ニヤリ。どういう感情なのか全然わかりません。

 たぶんですけど、この物語は大友先生を発端に作られていると感じます。最初は悪者に見せておいて、今回あたりでちょっと情に厚い部分もあることを匂わせておいて、ラストに向けて、大友先生の本来の目的や人間的な部分、そういう謎を明かしていくという縦軸があって、主人公の海斗くんを含む登場人物たちは「大友先生っていったい何者?」という物語を補足するために配置されている。

 海斗vs大友先生というタイマン勝負を見せるには、海斗くんという人物への掘り下げが甘すぎるんです。最終的に「大友先生って、そうだったのか!」というところに落ち着くはずですが、そのとき海斗くんにどれだけ存在感を与えられるか、というのがこの先の見どころになると思います。

 なので、現状では全然おもしろくないです。つづく。

(文=どらまっ子AKIちゃん)