◆道兼の急接近
さて、今回の話の主軸にいるのはまひろと道長、ではなく、道兼(玉置玲央)だ。
兼家(段田安則)が倒れ、藤原3兄弟にも動揺が走る。
そんな中、急に為時(岸谷五朗)と距離を詰めようとする道兼。本当に急である。為時が戸惑うほどに。
内裏の書庫で書物の整理をしている為時を訪れ、手伝うという。
為時が兼家の容態を尋ねると、「時折正気づくがほとんど眠っている」。そんな道兼の腕に痣があるのを為時が目にする。
正気付いた兼家に打たれた、小さいときからかわいがられた覚えはない、生死の境にいても自分を嫌っている……。
為時にとって道兼は、妻を殺した人物で、家族を壊した人物だ。それでも、為時は気の良い人間でもある。同情するような表情を見せる。
が、絶対に裏があるだろう、と視聴者側としても勘繰らずにはいられない。