「会社員の方がリスク」という考え方

正社員として会社に勤めている女性にはイメージしにくいかもしれませんが、派遣社員や契約社員などいわゆる「非正規雇用」で働いている女性には、絵里香さんの気持ちに共感できるのではないでしょうか。「今後の見通しが立たない恐怖」は、本当につらいものです。
 
一般的には、独立にリスクを感じるケースが多いのですが、中には「会社員の方がリスク」と考えて独立する方も一定数います。近年では、長時間労働や職場のさまざまなハラスメントも問題視されていますし、不安はひとしおかもしれません。
 
絵里香さんには相応の野心と実力がありましたから、決して独立が間違っていたとも思いません。とはいえ、独立は簡単ではありません。以前には、独立に失敗した男性の話 もお伝えしましたが、これが最も多い「独立の結果」かもしれません。

絵里香さんの「誤算」とは?

絵里香さんの誤算は過去にはモテていたので、望めば簡単に結婚できると思っていたことです。「誤算」によって一気に心の余裕を失い、その結果、本業も婚活もうまくいかなかったのだと思います。
 
絵里香さんは、こんなことを言っていました。

「正直、若い頃は男性をナメていました。そして独立中、多くの男性にフラれ、本当に後悔しました。もう誰からも好かれず、結婚できないかもと感じた時は言い表せない恐怖でしたね」 
セーフティーネットが機能しない……できればイメージしたくない現実ですね。以前の記事で「お見合いおばさんの一言で生まれ変わった女性」の話を お伝えしましたが、強く現実を思い知ると、人は途端に謙虚になるのかもしれません。周りへの感謝を忘れず、心を入れ替えることで、未来は変わってきます。

男性も年収の低い女性と結婚したくない

(写真=PIXTA)

今回の話を不思議に思った読者もいるのではないでしょうか。容姿の魅力的な絵里香さんはなぜ、独立中に結婚できなかったのでしょう?

実は……どうやらここに、男女の意識差が潜んでいるようです。

厳しいようですが、最近の婚活現場では、男性も女性に相応の年収を求める傾向にあります。その結果、年収の低い女性を避ける傾向にあり、売り上げが少ない自営業者はなおさら避けられるのが実情です。
 
男性でも稼ぎにくい時代ですから、言ってみれば「女性と似た感覚」で結婚相手を選んでいます。

飲み会でモテることと結婚できることは別

これはよく言われていることですが、男性にとって「飲み会」と「婚活(結婚)」は、まったくの別物です。どんなに飲み会でモテる女性であっても、そこで出会った男性と結婚できるとは限りません。中には、単にカラダ目当ての男性もいますから注意しましょう。
 
ちなみにこの理屈は、どうやら絵里香さんのように「過去にモテた経験がある女性」ほどに、理解しにくいようです。いくつになっても男性が寄ってくる女性はいるものですが、冷静に見れば、寄ってくる男性の「質」は少しずつ下がっているはずです。

女性が起業と結婚を両立するための3つの方法

(写真=Khakimullin Aleksandr/Shutterstock.com)

仮に、あなたが絵里香さんのように、起業と結婚を両立させたいと考えた場合、どうすればいいのでしょうか。
 
数々の女性起業家を見てきた筆者からすると、大きく3つの方法が考えられます。
 
1:事前に男性と話し合った上で結婚してから起業
2:先に結婚して、数年後に夫を説得して起業
3:起業し、経営を軌道に乗せてから結婚
 
3以外は男性にとってリスクが大きいので、「それでも結婚したい」と相手に思われるうちが勝負といえます。また、男性に起業を打ち明けるタイミングには配慮が必要です。不意打ちのように突然ではなく、大なり小なり最初から野心を打ち明け、それでも選んでくれた男性と結婚するとよいでしょう。

なお、起業はリスクがある反面、年収上昇の余地は十分にあります。逆に、会社に勤める場合はリスクが少ないものの、年収の上昇は期待しづらいかもしれません。それだけに、「勤め人と起業家のカップル」は、バランスが良いともいえるかもしれませんよ。

文・婚活FP山本(山本FPオフィス代表)/DAILY ANDS

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