──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ

 前回(第16回)の『光る君へ』は「華の影」というタイトル通り、内裏(御所)における一条天皇(塩野瑛久さん)、藤原定子(高畑充希さん)とその取り巻きたちによる華麗なる生活が描かれる一方、平安京の庶民たちには疫病が蔓延し、内裏の建物には付け火(放火)が相次ぐという悲惨な一面も描かれました。

 一方でヒロインのまひろ(吉高由里子さん)は、かつて文字を教えていた少女からの「とととかかが帰ってこないの」というSOSに応えて「悲田院(ひでんいん)」に出かけ、自身も病に感染して倒れてしまいました。しかし、偶然視察に訪れていた道長(柄本佑さん)と当地で出会い、お姫様抱っこで自邸に連れ帰られ、介抱されるという「看病イベント」が発生していたのでさすがに驚かされました。