文春は連載でYahoo!とLINEの統合の危うさについて報じているが、私はこの分野について詳しくないからだろう、もう一つピンと来ない。

 たしかに、LY(LINEとYahoo!)というのは、日本国内で最大のシェアを持つプラットフォームであることは間違いない。

 文春が初めから問題にしているのは、LINEの大規模情報流出があったことから、LINEが中国の会社を下請けに使ったり、韓国のNAVERが強い影響力を持つ現在の状況では、日本の個人情報などが韓国や中国に流出しかねないという危惧がある。だから、Yahoo!の親会社であるソフトバンクの孫正義がNAVERから株を買い取り、グループ全体でセキュリティガバナンスを見直し、日本側主導のLYに早急にした方がいいといいたいのであろうと推測する。

 私が読み間違っているのかもしれないが、LINEを日本での有力なコミュニケーションツールにした韓国企業としては、日本にはないものを独自に開発したのだから、そうやすやすと日本側に主導権を取らせたくないという思いもわかる。

 先週も書いたが、アメリカ大手プラットフォーム企業にこの国の情報を全てからめとられている状態を放置してきたのに、今頃になって、アメリカはいいが韓国はイカンという理屈は通らないと思うのだが。

 文春は結びで、

「韓国支配から脱却し、安心安全なシステムを実現できるのか、SBG及びSB、そして孫氏の決断は、私たちが日々利用するLINEやヤフーのサービスを大きく左右することになる」

 Yahoo!はもともとアメリカ、LINEは韓国で生まれたもの。結局、日本独自のプラットフォームを作ることができなかったこの国のツケが回ってきたので、一企業にその責任を負わせるのは酷だと思うのだが。読者諸兄、いかがだろうか。