■前提を飲み込んじゃえば大丈夫

 第1話での最大の違和感は、医大を中退して週刊誌で働いている海斗くんが「病院に理事として戻る」という選択肢を与えられていることでした。新理事長たちにとって、海斗くんが理事として戻ることが新体制の邪魔になることは理解できるんですが、海斗くんが「戻れる」意味がわからない。病院の理事って、何年か週刊誌の記者をやってた若者に務まるようなお仕事なのかと思ってしまう。務まらないのに戻れるなら、それこそ海斗くんが憎むべきゴリゴリの縁故採用だということですし。

 天堂に海斗くんを戻したくないという状況が物語の出発点なのに、そこに無理が生じている。お話としてはけっこうヤバいかもと思っていたのですが、そこだけ飲み込んじゃえば大丈夫そうです。大友の素性が明かされ始めた今回は、たいへん見やすくなっていました。

 海斗と大友、つまりは赤楚衛二と錦戸亮の対決構造だけ追っていけばよさそうなんですね。大友が実は正義だったとしても巨悪だったとしても、錦戸は筋立てさえつければ説得力を持ちうる強い顔面を備えてますし、それはヒラとして病院に入り込んだ海斗が暴いていけばいい。第2話までで、このドラマが何を見せたいかはよくわかりました。

 それと、海斗の後輩記者の木下を演じる見上愛のファッションがいちいちオシャレなのがいいですね。病院の人たちは白衣かスーツですし、どいつもこいつも顔面が暑苦しいことは前述しましたが、オシャレで涼やかな見上愛が「病院」と「世間」との世界観のギャップを生んでいたように感じました。このギャップが、海斗がこれから乗り込んでいく大病院という世界が魑魅魍魎のうずまく妖怪屋敷みたいな恐ろしいところだという演出に一役買っていると思います。

 まだおもしろくはないけど、おもしろくなりそうではある。『Re:リベンジ』第2話はそんな感じです。

(文=どらまっ子AKIちゃん)