2000年代、千鳥と笑い飯の2組は文字通り切磋琢磨していた。Baseよしもとの中心メンバーとして活動しながら、02年に笑い飯が『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)のファイナルに初進出。翌03年には「上方漫才大賞」で新人賞を受賞する。

 その03年末、千鳥は『M-1』ファイナルに初進出。笑い飯はそのファイナルで今でも語り草になっている「奈良県立歴史民族博物館」ネタを披露し、準優勝を果たしている。

 千鳥は『M-1』で4度のファイナル、笑い飯は空前絶後の9年連続ファイナルを経験し、ラストイヤーとなった10年には念願の優勝を果たした。

 だが、『M-1』が終わると立場が逆転する。11年の「上方漫才大賞」で奨励賞を受けた千鳥は、2年後の13年に大賞を受賞。このとき大悟は「笑い飯にどう伝えようかな」とコメント。盟友に先行した喜びと戸惑いを隠そうとはしなかった。