権力闘争に嫌気がさしていたはずなのに、そんな血縁だけの人事がまかり通ることにはあんまり批判的じゃない。「戻る」という選択肢が残っている。

 そんなこんなで、すげえ甘ちゃんに見えちゃってる、赤楚くんが。

 たぶんこのドラマは赤楚衛二という俳優さんが恋したり葛藤したり、苦しんだりブチ切れたり、絶望したり慟哭したり、奮闘したり、そういう姿を撮ることを目的とした作品だと思うんです。いわゆる、アイドルドラマの類です。

 それはそれで悪くないし、アイドルドラマの皮をかぶった本格作品というのも世の中にはたくさんあるわけですが、「いろんな海斗くん(=赤楚くん)」を見せることに時間を使いすぎて、シナリオの部分で海斗くんの表情や行動に説得力を持たせられていない。そんな印象の第1話でした。手抜きはしてないけど手落ちはある。そういう感じ。

 とりあえず2話目を待ちましょう。

(文=どらまっ子AKIちゃん)