「1人暮らしを始めた」「一念発起してお金を貯めたい」と考えて家計簿をつけようと思ったけれど、家計簿をつけるのはどうしても面倒……。そんなズボラなあなたでも簡単にできる4つの家計管理法を、ファイナンシャル・プランナーである筆者がお伝えします。
その1:楽しく家計簿をつけられる「家計簿アプリ」
家計簿をつけるなら、支出を漏れなく記録することが大切です。簡単に楽しく家計簿をつけるには、無料の家計簿アプリがオススメです。ここで無理なく続けられる家計簿アプリを3つ紹介します。
1)家計簿—カナヘイのマンガが読めて節約できる無料のお金管理アプリ
家計簿を入力すると、お話が読めるアプリです。次の展開が気になって、どんどん入力していけそうです。収入や支出の一覧や支出の円グラフが表示されるので、1ヵ月を振り返って家計を分析することもできます。支出項目は、自分で設定を変えてカスタマイズすることもできますよ。
2)2秒家計簿 おカネレコ
「2秒」と名前のある通り、起動してからたった2秒で入力が完了するというアプリ。有料プラン(月額400円)で、レシートを読み取って自動入力、Excelでの出力ができ、データバックアップ機能も付きます。
3)Dr.Wallet
レシート読み取りタイプの家計簿アプリです。自動で読み込むのではなく、オペレーターが入力代行をするので精度が高いのが特徴。銀行やクレジットカード情報を入力することで口座の残高やカード明細のチェックもアプリで行える嬉しい機能も付いています。ただし、無料プランではレシートの読み取りは月に100枚までで、それを超えると有料(レシート10枚で200円)。レシートをデータ化するまでに時間がかかるので、データ化のスピードをアップするためには別途費用が必要となったりします。(30日間400円)
その2:日常に家計簿を取り入れる「スケジュール帳記入」
カレンダーの場合は、冷蔵庫など見えるところに貼り付けて、日々の支出を書き込んでみましょう。普段の生活の中に取り入れて習慣化すれば、家計簿つけは恐れる必要はありません。
その3:家計簿をつけなくてOK。「袋分け管理法」
家計簿をつけたくない、という方は使用用途別に予算を決めて管理する「袋分け管理」がオススメです。ただ、お金を細かく分けるのは面倒ですよね。そこで、入ってきた収入を「必要なもの」「欲しいもの」「臨時費」「貯蓄」の4つに分けます。
- 「必要なもの」……家賃や光熱費、携帯代など毎月決まった固定費
- 「欲しいもの」……何に使っても良い自分のお小遣い
- 「臨時費」……交際費やレジャー費、自己投資の習い事、冠婚葬祭などの急な出費のための余剰資金
「貯蓄」……将来のための資金や車や住宅などの大きな出費に備えた貯蓄 と考えましょう。
この4つに分けるときのポイントは、「配分の仕方」です。収入はそれぞれ違いますので、金額ではなく、「収入に対する割合」で配分しましょう。
おすすめの割合は、家賃の有無によって違ってくるので一概にはいえませんが、下記をベースに考えてみては。
- 「必要なもの」……60%
- 「欲しいもの」……10%
- 「臨時費」……10%
- 「貯蓄」……20%
「必要なもの」は銀行口座に残し、「貯蓄」は貯蓄用の口座へ振り分けましょう。常時お財布に入れておくお金は「欲しいもの」「臨時費」で、収入の20%となります。それでやりくりできるか挑戦してみましょう。
その4:年に1度のチェックでOK!超簡単「ざっくり家計管理法」
家計簿も毎月の管理も面倒だ、という方は、年に1度ご自分の資産額をチェックしましょう。具体的には、年に1回、下記の項目をチェックしましょう。
1)銀行口座残高の合計(通帳をチェック)
2)貯蓄型保険の現在の解約返戻金(保険会社から届く資料をチェック)
3)有価証券の時価合計(証券会社から届く資料をチェック)
また、通帳を家計簿代わりに使う方も多く、引き落としされたお金の内容や引き出したお金を何に使ったか通帳にそのまま書いておく、というだけでも後々お金の使い方を振り返ることができ、貯蓄に対する意識も高まりますよ。
家計簿をつける本当の目的は、自分を幸せに導くこと
家計簿をつけることや、家計簿選びそれ自体が目的になってしまう方もいらっしゃいますが、家計簿の目的は「収支を把握して無駄な支出を削り、お金を貯めること」、そしてその先には貯めたお金で自分の理想のライフスタイルを手にするというゴールがあります。
家計簿をつけることによってお金に対する意識が高まり、「今買おうとしているものは本当に自分に合うものか」と支出と向き合うことができ、結果としてより自分らしいライフスタイルに一歩近づきます。家計簿をつけることに抵抗がある方は、「食費だけ」「美容費だけ」など記入する項目を絞ってみることから始めるのも手。家計簿を元に自分を幸せに導くお金の使い方ができているか、振り返ってみませんか。
文・冨士野喜子(ふじのFP事務所所属)
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