「長良さんは、人望の厚さで知られ、実際、東京・青山斎場で行われた葬儀には、約5000人もの弔問客が訪れましたが、03年に長良グループの社長に就いた長男のY氏は、長良さんと違って社交的ではなく、しかも、父親が育てた氷川とはそりが合わなかった。氷川は“社長は愛情がない”と愚痴っていましたからね。いずれ事務所を移籍するか、独立するのでは、と噂されていたんです」(中堅プロマネジャー)

 ちなみに、氷川きよしの名付け親はお笑い界の重鎮・ビートたけしだが、筆者はかつてたけしとは公私に渡り親しく、また、長良さんとも親しくお付き合いさせていただいた関係で、その名付け親になる現場に居合わせた。

 そのたけしとある日、下町で飲んだ後、店を出たところ、偶然、息子のY氏に遭遇したことがある。当然、たけしに挨拶するかと思いきや、Y氏は脱兎のごとく走り出し、夜の街に消えていった。以降、本人から連絡をもらったことはない。

 その頃から氷川とはそりが合わないという話は聞いていたが、他方で、“超ドル箱”の氷川がいつ独立するか不安を抱えていたという。そして10月、Y氏が幹部社員に暴行を働いたことが「週刊文春」に報じられた。