ーーお客さんに伝わるように比較対象を入れよう、と考えたきっかけは?
ザコシショウ:最初は漫談のネタがメインだったんです。単独ライブのコーナーの一つとして「ものまね50連発」という名目でマニアックなモノマネをしていて、それがモノマネ30連発になり、毎年やるようになりました。すると本ネタの「〇〇漫談」よりもモノマネのほうがウケるようになった。身近なものやマニアックなものなど多種多様な30個以上のボケがあるので「知らない」というモノマネがあっても次に知ってるモノマネが出てくればリカバリーができるんです。
一方漫談は「古畑がこういう漫談をしたら~」というもしもコントなので、古畑を知らないという人にはもうわからないネタです。わからない人を置いてけぼりにしてしまいます。
昔、G☆MENSというコンビでコントをやっていたときに、下手くそでコントが伝わらないから、ショートコントの題名で全部筋書きを言ってしまおうと。ある時に「円楽、笑いすぎて爆発コント」というタイトルでショートコントにしたんです。すると、やることは変わらないのに、「コント・笑点」といってコントをやるのと「円楽、笑いすぎて爆発コント」といってやるのとではウケ方がえらい違うことがわかった。「まんまじゃねぇかよ」という意見もあるんですけど、現にやってみて、こっちの方がシュールですが笑いが起きるんです。
笑点といって同じネタをすると「なにこれ」という疑問が残りやすいんですが、先に筋書きを言うことで、初めて見る方でも「円楽が出てきて笑いすぎて爆発するんだな」というのは理解できるようになるんです。つまり、理解できないという人をなくそうということなんです。
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