史実の三成には多くの敵対者がいたものの、一方で毛利輝元などの有力者の協力を(家康の目を盗みながら)得ることにも成功しており、佐和山城に蟄居謹慎中も、徳川家康の覇権を覆すべく暗躍を続けていました。次回・第41回は「逆襲の三成」と銘打たれており、そういった内容が期待できるかもしれません。

 ちなみに第41回のあらすじには〈家康の決断で、佐和山城に隠居させられた三成〉とあり、三成を隠居させる判断は家康が下したかのように表現されていますが、史実では、毛利輝元が主導していたことがわかっています。しかし、輝元と三成は、毛利家の軍師として有名な安国寺恵瓊(えけい)という学僧を介してひそかに結託していたのです。

 第41回のあらすじの続きには〈会津の上杉景勝に謀反のうわさが広がる。家康は茶々から天下泰平のため、成敗に向かうべきと諭されるが、大坂を離れることに一抹の不安を感じ、留守を鳥居元忠に預けることにする〉とありますが、すべては三成と輝元、そして上杉景勝が、家康討伐のために仕組んだワナであった……という描かれ方になりそうですね。

 毛利輝元と上杉景勝は、家康にとっては最後の大敵と言ってもよい実力派大名でしょう。ただ、今回のドラマでより大きな存在感を見せそうなのは輝元でしょうか。