日曜劇場(TBS系日曜夜9時枠)で放送されている『VIVANT』は、豪華なキャストと映像が話題になっているアドベンチャードラマである。

 丸菱商事に勤める乃木憂助(堺雅人)は、取引先の会社に誤送金された契約金を回収するために、中央アジアにあるバルカ共和国に向かう。しかし、乃木は自爆テロに巻き込まれたことで、日本大使館に駐在中の公安警察の野崎守(阿部寛)、WHI(世界医療機構)の医師・柚木薫(二階堂ふみ)と共に、重要参考人としてバルカ警察から追われる身となってしまう。

 事前の宣伝では、あらすじが伏せられていたため本作が、どういうドラマになるのか、皆目見当がつかなかった。わかっていたのは、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司が共演する豪華キャストと『華麗なる一族』や『半沢直樹』といった日曜劇場のヒット作を作り続けてきた福澤克雄が原作・チーフ演出を担当することのみ。

 そのため、これまでの日曜劇場の作品とは違うスケールの大きなドラマになることは予感していたのだが、第一話冒頭の、広大な砂漠をスーツ姿で堺雅人が歩いている姿を観た時は「これから何が始まるのだ?」と、一気に惹きこまれた。