(本記事は、『どんどんお金を増やす!かしこい資産運用術』マイナビ出版、2018年5月6日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
 
【『どんどんお金を増やす!かしこい資産運用術』シリーズ】
(1)「人生に3度ある」お金の貯めどきはいつ?
(2)資産をどんどん増やす方法 お金が貯まるポイントはこれだ
(3)株の売買でお金を増やすためのポイントは?
(4)投資信託はなぜビギナー向けなのか

※以下、書籍より抜粋

投資信託で運用する

投資家から資金を集め株や債券などで運用

投資信託は、証券会社や銀行などで購入できる金融商品です。取り組みやすく、リスク管理も株に比べ容易という点で、ビギナー向きの商品といえるでしょう。

まずは、投資信託の仕組みを押さえておきましょう。

投資信託は、大勢の投資家から資金を集め、複数の株や債券、不動産などで運用することから、一般的に「ファンド(基金)」と呼ばれています。

投信委託会社と呼ばれる「運用会社」が投資信託を設定、運用指図をし、「管理会社」と呼ばれる信託銀行が市場を通じて売買を行い、顧客資産を管理しています。また、販売会社である銀行や証券会社は、投資信託を多くの投資家に説明販売をするという形になっています。

投資信託は、通常1万円から購入できますが、近年ではネット系の証券会社を筆頭に100円や500円からでも購入できるようになっており、手軽に始められる投資としても注目を集めています。

投資信託も、株式と同様に毎日値動きがあります。この価格を「基準価額」といい、投資家が購入する際の基準となります(投資信託を新規設定する時の価格はすべて1万円となっています)。

投資信託は大きく2種類ある

投資信託の投資先はさまざまですが、投資先の分野や業種などはあらかじめ決められています。

例えば、投資先に株を含む(含むことができる)ものは株式投資信託といい、株を含まず、債券などに投資するものは公社債投資信託といいます。

株の方が債券よりも値動きが大きくなるため、投資信託のリスク・リターンも大きくなります。

また、株式投資信託も、国内株に投資するものや海外株に投資するものなど種類があります。

日経平均株価のような株価指数と連動するように設計されているものもあれば、数ある銘柄の中で値上がりしそうなものに絞って投資するものもあります。

投資信託の特徴を目論見書で確認する

投資信託選びでは、どんなものに投資し、どのくらいのリスク・リターンがあるのかを把握することが重要で、これを把握する書類が、販売会社が交付する「目論見書」です。

目論見書には、「投資信託の特徴」「運用方針」「運用に係るコスト」「投資対象」「運用リスク」など、その投資信託自体のことがまとめられており、投資家が購入する際には、販売会社は必ず「交付・説明」することが義務付けられています。

購入を決める前に必ず内容を確認するようにしましょう。

また、投資信託がビギナーに向いている理由として、他の投資商品と比べて、少額から投資することができるという点が挙げられます。

株式の場合、銘柄によっては数十万円から数百万円の資金が必要となりますが、投資信託の場合は100円、500円と言った少額の金額から取り組むことができるメリットがあるのです。

ポイント

  • 複数の投資家から資金を集めて投資する
  • 投資先によって投資信託の特徴は様々
  • 投資方針などは​目論見書で確認

投資信託のメリット

投資家から資金を集め株や債券などで運用

投資信託には、ビギナーにうれしいメリットがあります。少額で投資できることがそのひとつ。

株式投資と比べてみると、株は最低投資金額が高い銘柄があり、投資予算をオーバーしてしまうことがあります。「業績が良さそうだ」「株価が上がりそうだ」と判断できたとしても、投資資金が足りなければ買えません。

つまり、投資先の選択肢が、予算の都合で限定されてしまうことがあるのです。

その点、投資信託は株と違い、価格ベースで投資するのではなく、金額ベースで投資するという特徴があるため、予算の制限を受けにくくなります。

複数の銘柄に投資するという投資信託の性質上、「この株が欲しい」と思った銘柄だけを買うことはできません。

ただ、最近の投資信託は多様化していますので、「欲しい」と思った銘柄が製造業なら、製造業に絞った投資信託を探すことができます。

分析の手間を抑えつつ投資範囲を広げられる

ビギナーにとっては、個人で株や債券の分析などをする必要がない点も大きなメリットといえます。

例えば株式投資の場合は、値上がりしそうな銘柄を選びます。しかし、そのためには細かな情報収集や分析が必要です。

国内の株式市場だけでも約3600種もの銘柄があり、外国株を含めると、その数は何倍にもなるでしょう。

この作業をビギナーが行うのは現実的とはいえません。

一方、投資信託はリスク・リターンに関する方針などを踏まえればよいだけですので、手軽に始めることができます。

情報不足や分析力不足が原因で失敗する可能性も抑えることができます。

海外商品にも簡単に投資できる

投資先を探している人の中には、外国の株や債券に興味を持つ人もいるかもしれません。アジアやアフリカの国・企業に注目するかもしれませんし、米国のIT企業に投資したいと考える人もいます。

投資対象を広げることは、リターンを得る可能性を広げることにつながります。ただし、その場合は海外の経済状態や為替の値動きなどに関する知識が求められます。

銘柄によっては、個人で売買するのが難しかったり、売買の手続きが複雑で、ハードルが高かったりすることもあります。

そのような時でも、例えば海外の株や債券などを組み入れる投資信託を利用すれば、個人としては特に手間をかけることなく投資することが可能。

少額で投資でき、予算という制限がかかりにくいことに加えて、投資先の範囲についても制限がかかりにくくなるのです。

ポイント

  • 少額で投資できるため予算に制限されにくい
  • 個別銘柄の分析がいらない
  • 個人では売買しにくい​ 海外の株などに投資可能
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

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