◆知人から精子提供を受けることに

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――ドナー探しで苦労したとのことですが、どのようにしてドナーを探したのでしょうか?

茂田:私たちは、ドナー探しを始めてから子どもを授かるまでに5年かかりました。日本には同性カップルが利用できる精子バンクがなく、SNS上でドナーを探すケースも珍しくありません。

しかし、SNS上では自称「精子バンク」を名乗っている人が多く、さまざまなリスクをはらんでいます。海外の精子バンクを使うことも考えましたが、それだとドナーの人となりがわからないというデメリットがあります。なので、最終的には面識のある知人からドナーを探すことにしました。

――どのようにして知人にお願いしましたか?

茂田:相手が私たちの関係を知らないのであれば、まずはカミングアウトする必要があります。さらに子どもがほしいことと、精子提供に協力してほしいことを伝えなければなりません。

子どもがほしいと話すことで、相手から拒絶されてしまったり、場合によっては知人と私たちとの関係性が変わってしまったりする可能性もあるので、慎重に話しました。