◆子どもをもとうと決めるまで

――まずは、お2人の出会いについて教えてください。

茂田:2014年にさと子が働いている新宿二丁目のバーで出会いました。当時、私は二丁目に行くのが初めてだったのですが、そのお店は居心地がよく、カウンター越しで話すうちに素敵な人だなと思うようになりました。そこからそのお店に通うようになり、お付き合いがスタートしました。

――子どもをもとうと決めるまでにどのような経緯がありましたか?

長村:20歳のときから子どもがほしいと思っていたんです。これまでに何人ものパートナーと交際してきたのですが、相手が子どもを育てたいという意思がなかったことから、別れてしまうことがほとんどでした。なかなか関係性もうまくいかないので、それなら1人で産もうと考えた時期もありましたね。

茂田:私は海外に留学していた経験もあり、レズビアンで子育てする同世代のお母さんも見てきました。同性カップルが子どもを授かることに対して抵抗感がなかったので、さと子から相談されたときは、「じゃあ何から始める?」と、子づくりすることを前提に会話が進められました。

長村:そうですね。過去に付き合っていたパートナーのなかには子どもをつくることに対して「いいよ」と言ってくれる人もいましたが、結局後回しにされてしまったり。

年齢的な面でも子づくりできる時間は限られていると思っていたので、まみこと出会ってからは気がラクになりました。その後もドナー探しでかなり苦労はしたんですけどね……。